食でインドネシア旅行ができるウブドの「ヌサンタラ レストラン」

ウブドの「ヌサンタラ バイ ロカフォーレ」で食事をしたら、ちょっとしたインドネシア国内を旅した気分になれました。

現地まで行くのは遠くて大変ですが、バリ島以外にまだまだ知らない料理があり、宗教や人種も含め、改めてインドネシアは多様性にあふれている国なんだなと実感しました。

目次

ヌサンタラのポイント

ポイント
  1. インドネシア各地の珍しいローカル料理が食べられます
  2. 地元で採れるオーガニック食材を使用しています
  3. メニューや盛り付けに工夫があり、見た目も楽しめます

いきなり豚の丸焼き!? 入り口からインドネシア感満載のヌサンタラ by Locavore

ヌサンタラはウブドのデウィシタ通りに位置しますが、以前通りがかった時、店頭で豚の丸焼きをしてました!

バビグリンというバリ島の名物料理ですが、ヌサンタラはインドネシア料理専門のレストランです。

今回訪れたときは、丁度、何かを火にかけてる最中でしたが、ガスではなく薪を使う昔の調理法からして、こだわりが感じられます。

ヌサンタラの意味は?

ヌサンタラはインドネシア語で群島を意味します。

東西に長く17,000以上の諸島から成り、国土は日本の約5倍もあるインドネシアは、ジャワ人、バリ人、スンダ人、パプア人、中華系、アラブ系と様々な民族、部族があり、多様性にあふれる国です。

ヌサンタラの壁面に描かれたインドネシアの地図

各地域で食文化も異なり、ヌサンタラではそうしたインドネシアのローカルでユニークな伝統料理を残して行く為に、昔のレシピや調理の仕方を日々研究する専門チームまであるそうです。

インドネシアアートを感じる店内

店内は落ち着いた照明で、茶系のインテリアでシックな雰囲気です。

ランプシェードはバリ島の伝統的スタイルので、壁にはバティック布を作る時に使うチャップと言う金型のスタンプが飾られてあり、インドネシア感がさりげなく演出されています。

テーブルに案内されメニューを手に取ると、絵本みたいにかわいいデザイン!

小皿料理、大皿料理、ライス、野菜、サンバル、デザートの項目があり、バリ島のパヤンガン、ジャワ島のソロ、東ジャワのマドゥーラ、南スゥエラシのマッカサル等と、料理名にどこの名物料理かが分かるように明記されています。

ただあまりに詳しすぎて読みこなすのが大変!

そんな人の為に、ヌサンタラでは1人450,000ルピアで、おすすめ名物料理がセレクトされたセットメニューが用意されています。セットは2名から予約できるので、マーニと2人分オーダーしました。

飲み物は私はグラスのプロセッコ(150,000ルピア)にしました。プロセッコはきちんと冷えてて、バブル感も感じられ美味しいです。

マーニはクニットアッサム(50,000ルピア)と言うインドネシアの伝統的なハーブドリンク、ジャムーにしました。

グラスの上に乗っているのがタマリンドの実です。

タマリンド、ターメリックを使ったクニットアッサムは、食事にも合う飲みやすい味付けで、よほど美味しかったのでしょう、マーニは2杯もおかわりしてました(笑)。

辛いだけでない甘い、酸っぱいもある美食の数々

初めに前菜9種類が出てきました。イラストと料理名が書かれた紙も一緒に出してくれるので、見た目だけでは分からない食材もきちんと書かれてて参考になります。

1番のサンバルカチャンは、ピーナッツと塩魚をカフェライム、チリ、パームシュガーで和えたもの。2番のケリピンク サンジャイは、キャッサバのクラッカーのチリ和えと、一つずつ、食べるたびにメニューを確認しながら食べると、話題も弾んてとても楽しい食事のスタートです。

一品ずつ取って並べてみました(笑)。

その他、豆腐、パイナッピル、卵を使ったおつまみは、甘かったり塩っぱかったり、苦かったりと味覚を刺激されます

次にジュクット ケロール メサンテン(Jukut Kelor Mesanten)と言う、ココナッツの殻に入ったスープが来ました。こちらは南バリのムングーの料理で、先ほどの店先の炭火のグリルでココナッツが丸ごと火にかけて温められています。

お味はと言うと、ココナッツミルクベースの優しい甘味が広がり、モリンガの葉がたっぷり入っててヘルシーな味わいです。

セットメニューを解読します

続いてメイン料理が続々とテーブルに運ばれてきました。

それぞれの料理の内容と食されている地域を細かくご紹介します。

1. Selempet (Payangan, Central Bali)

バリ島中部、パヤンガンの料理、スリンペッ。香辛料でマリネして下味をつけた鯖をタピオカとカフェライムの巻いて、炭火で蒸し焼きにしたものです。

葉っぱを剥いで中身を食べるのですが、一緒に出てきたサンバルを付けて食べるとスパイシーな辛味が刺激的です。パヤンガンはウブドよりも北のエリアですが、海に面していない地域でも魚をこのようにして食べる習慣があるのは知りませんでした。

2. Basa Manis (Cemagi, West Bali)

西バリ、チェマギの料理、バサ マニス。マッドクラブと言うカニの身をモリンガの葉、グリーンマンゴー、ココナッツ、キュウリ混ぜた物にココナッツミルク、ターメリック、チリ、キャンドルナッツ、干しエビ、コブミカンのジュースのソースが周りに注がれています。

盛り付けが洒落ていて、味も洗練されていてちょっとフレンチみたいな印象を受けました。違うのは、ターメリック等のハーブが感じられ、コブミカンの酸味も爽やかです。チェマギはタナロット寺院の近くですが、こんな複雑な料理があるんですね。

3. Bebek Madura (Madura, East Java)

ベベックマドゥーラは、西ジャワ、マドゥーラのアヒル料理です。エシャロット、ニンニク、クローブ、クミンなどでマリネしたアヒルの肉をクルワクと言う実とココナッツを揚げた黒いペーストが塗ってあります。

一見辛そうに見えますが、香ばしい木の実みたいな感じで意外にまろやかだったので、サンバルと一緒に食べたりしました。アヒルは田んぼを走ってた天然物で、ブロイラーの鶏肉よりもしっかりした肉質で、店頭の炭火グリルで焼かれているので、香ばしくて美味しかったです。

4. Babi Goreng (Maumere, Flores Island)

フローレス島、マウメレのバビ ゴレンは豚肉料理です。ニンニク、生姜、エシャロット、コリアンダーでマリネした豚バラ肉を揚げて青唐辛子のサンバルが添えられてます。豚バラ肉は香ばしく焼かれて美味しいんですが、青唐辛子のサンバルはかなり辛いので、少しだけ付けて食べました。

豚肉はバリだけで食されているのかと思っていましたが、フローレス島でも食べるんですね。調べるとフローレス島はクリスチャンが多いエリアなので、イスラム教で禁じられている豚料理がある事を学べました。

5. Jukut Timun (all over Bali)

バリ島全域で食されているジュクット ティムンは、キュウリを食用シダ、ココナッツ、コブミカン、サンバルなどで合えたものです。ちょっと日本のきゅうり揉みの胡麻和えみたいな感じで、箸休めになり食べやすかったです。

6. Nasi Liwet (Solo, Central Java)

ジャワ島、中部ソロの料理、ナシ リウェットは、ご飯です。バリ産の高級米をパンダン、レモングラス、サラムの葉、ココナッツオイルで炊いてあり、パンダンやレモングラスの香りがしてとても美味しいです。

全ての料理を取り皿に取ってナシチャンプル風に並べてみました。

日本の炊き込みご飯とは違うんですが、どちらかと言うとピラフっぽい感じで、サンバルと一緒に食べるのもいい感じです。

7. Sambal Terong Teri (all over Java)

ジャワ島全域にあるサンバル テロン テリは、ナスのサンバルで、ニンニク、唐辛子、トマト、エシャロット、パームシュガーが入ってます。皮が割と硬めの小さいナスで、甘いんだけど唐辛子のパンチも効いてて刺激があります。

8. Sambal Tuktuk (Tapanuli, North Sumatra)

北スマトラのタパヌリのサンバル トゥクトゥクはトマト、エシャロット、チリ、ニンニク、トーチジンジャー、キャンドルナッツ、胡椒が潰されたペーストですが、見た目も真っ赤で見るからに辛そう(笑)。実際に辛いので、少しずつ、肉やご飯と混ぜて食べるのがおすすめです。

サンバル勢揃いしてみました。しっかり辛いので、苦手な方は少しだけ、徐々に味見してください。

デザートのPeyem

デザートのぺイェムは、ココナッツアイスクリームに焼いたシンコンとパームシュガー添えです。なぜかこれは二人で1つだったので、ちょっと量が少なく感じましたが、辛いサンバルを食べた後の甘味は嬉しいものですね。

西から東までインドネシア各地の料理を堪能

セットメニューは、スマトラからフローレス島、マドゥラと、バリ島以外の珍しい料理を食べることができ、改めてインドネシアの広さと料理の種類の多さを感じられました。ボリュームもあり、お腹もいっぱい(笑)。

地元の食材とインドネシア伝統料理を守って行くヌサンタラ、ぜひ行ってみて下さいね。

ちなみにロカフォーレ(locavore)とは、英語の「ローカル= 地元」と、フランス語の「ボーレ=~を食する」を併せた造語で、地元で採れた物を頂くと言う意味です。以前にあったロカフォーレ レストランは、いったん閉店した後「ロカフォーレ ネクスト」として同じウブド内にオープンしています。

※ 表示料金に別途、税金10%、サービス料10%加算されます。

基本情報

店名ヌサンタラ バイ ロカフォーレ(Nusantara by Locavore)
住所Jl. Dewisita No.09C, Ubud, Kecamatan Ubud, Kabupaten Gianyar, Bali
TEL+62-877-4741-1496
URLhttps://locavorenxt.com/family/nusantara
営業時間12:00〜14:30(火〜日)、18:00〜21:30(月〜日)
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