現在、日本(東京)からバリ島まで直行便が飛んでいるのは、ガルーダインドネシア航空(GA)のみで、2024年頃まで、GAの航空券が高いため、乗り継ぎ便を使ってバリ島へ飛ぶのが主流になっていました。
ところが、2025年に入り、少し事情が変わってきました。
ガルーダ航空って今でも高いの?
直行便でなくてもいいからバリ島へ行くのに安い航空会社を知りたい
日程が限られているので乗り継ぎが簡単な航空会社を知りたいんだけど・・・
ガルーダ航空以外でバリ島へ行くのにおすすめの航空会社はどこ?
本記事では、バリ島までできるだけ安い航空券を探したいという方に、どのようなルートでバリ島へ行くのがよいか、おすすめの航空会社について、海外旅行歴30年、様々なルートでバリ島へ渡航した経験を持つ旅のプロが解説します。
なお本記事では、2回以上乗り継ぎしなければいけないルートや、行くのに何十時間もかかってしまう便、あまりに値段が高すぎる航空会社等は外し、現実的に使える便を紹介します。

日本からガルーダインドネシア航空の直行便でバリ島へ行くと片道約7時間だけど時差に注意!
現在、日本からバリ島デンパサールに直行便を飛ばしている、唯一の航空会社がガルーダインドネシア航空(GA)です。
成田からデンパサールまでの直行便は毎日デイリー運行しています。
2024年10月27日以降は、週に1回あったメナド駐機がなくなり(ホッ)、行きは昼前に日本を出発し、夕方にはバリ島に到着。帰りは深夜にバリ島を出発し、朝日本に到着するフライトスケジュールです(スケジュールは以下)。
【直行】
コロナ後、燃油サーチャージが上昇し料金が高止まりしていましたが、2025年春から日本航空と共同事業を開始する影響でしょうか、夏休みのどピークは高めですが、ピークを外すと直行便往復が10〜11万円前後、安い時は7万円台と、めちゃくちゃ頑張っています。ブラボー、ガルーダ!
ガルーダ航空のホームページでフライト時間を検索すると、成田11時発ーバリ島17:25着と書いてあり、表示通り計算するとフライト時間は6時間25分のはずですが、ホームページの所要時間は7時間25分と書いてあります。ズレの理由は、日本とバリ島で時差が1時間あるためです。7時間というと、離陸して少ししてから機内食を食べて、軽く昼寝して、映画2本目の途中で着陸する感じで、体も疲れにくく楽ですね。

ガルーダインドネシア航空以外のバリ島への主な飛行機と行き方(東京編)
一方、乗り継ぎ便で実際に使える主な航空会社は、シンガポール航空、マレーシア航空、フィリピン航空 等です。
乗り継ぎ時間を含めてだいたい12時間くらいかかりますが、中にはシンガポール航空やフィリピン航空のように、10時間位で到着する便もあります。一つずつ見ていきましょう。
おすすめ航空会社1:シンガポール航空
直行便はもちろん便利ですが、競争相手がいないからか、GA直行便はどうしても高くなりがち。
そこへ一石投じたのがシンガポール航空(SQ)です。

日本からシンガポールへ羽田、成田から飛んでいるだけでなく、シンガポールーバリ島間が1日5〜6本飛んでいるので、乗り継ぎ時間が少なく、片道約10時間でバリ島へ行けます。
チャンギ空港での乗り継ぎは、飛行機降りてゲートにあるモニター画面で乗り継ぎ便を探し、表示されているターミナル番号とゲート番号に従って進むだけと簡単。マーニも何度も使ってますがバス感覚です。
乗り継ぎ時間が多少長くなっても、チャンギ空港は、ショップやアトラクションが多く、世界の人気空港ランキングトップ10の常連で、空き時間も楽しい。

東京からは成田発と羽田発と2つあり、それぞれ違いがあります。
まずシンガポール航空がバリ島へ行きたい日本人のために用意してくれた一押しルートが成田発です。
行きは昼前に成田を出発し夜バリ島到着。帰りはバリ島を夜出発し翌朝帰国。チャンギでの乗り継ぎ時間はわずか約1時間で、往復とも総移動時間が11時間を切るというスケジュールの良さ。バリ島滞在時間をできるだけ長く取りたい人におすすめの、マーニも好きなフライトです。パチパチ〜。
成田デイフライト:
【行き】
【帰り】
対する羽田便も負けてません。
デイフライトは、バリ島到着時刻がガルーダ直行便とわずか1時間しか違わず、早くバリへ到着できる上に、帰りは朝デンパサールを出て、その日の夜には日本に到着する疲れにくいフライト。
ナイトフライトは、昼間ガッツリ仕事して、終業後会社からそのまま羽田へ向かい翌朝ににはバリ島へ。帰りは朝6時45分に帰国するので、羽田から直接会社に行けば始業時間に間に合うという、有給休暇をできるだけ使いたくない人向けのフライトになってます。
羽田デイフライト:
【行き】
【帰り】
羽田ナイトフライト:
【行き】
【帰り】
料金は、いずれのフライトも安い時で往復10万円前後。ここ1、2年、SQは年に何度も割引セールを開催しており、最安値で往復6万円台で買えるんです。

チェックインバリ+のお客様でもシンガポール航空を利用する方が増えてるなあ。
シンガポール航空は、便数が多い上に、デイフライト、ナイトフライトと選択肢が多く、行きデイフライト&帰りナイトフライトのような組み合わせや、オープンジョーと言って、行き成田発、帰りは羽田着という買い方をしても、料金が極端に変わらず、予算内で旅程を自由に組み合わせられるのが魅力です。


さらに就航都市が羽田、成田、関空、名古屋、福岡の他に、札幌、富山、小松、広島、沖縄からもオフィシャルサイトでバリ島往復チケットを購入でき、便利です。
一点注意するのは、シンガポール航空のサイトで予約する時、姉妹航空会社のスクートも候補に出てきますが、格安航空のスクートと組み合わせた場合、手荷物重量やサービス内容が変わるので(例:スクート便は機内食が出ない、マイルの獲得割合が少な等)、よく見て買いましょう。


おすすめ航空会社2:ガルーダインドネシア航空の乗り継ぎ便
ガルーダ航空(GA)は、ジャカルタをハブとする航空会社なので、日本ージャカルターデンパサールの乗り継ぎ便ルートがあります。
多少時間がかかっても良いからガルーダで飛びたいという人には、成田発、または羽田発という選択肢があります。
成田発のジャカルタ乗り継ぎ便は、料金が往復18万円前後と高いのがネック。ガルーダのマイルを貯めている人が、直行便がどうしても取れなかった時の代替フライトでしょう。
それに対して、羽田発乗り継ぎ便は、一頃より安くなり12万円前後と使える料金になってきました。行き帰り共トータル12〜13時間前後と比較的飛行時間が短いので、家が成田より羽田空港に近い人、または地方から羽田まで飛んで、バリ島へ行く人には一考です。
成田発:
【行き】
【帰り】
羽田発:
【行き】
【帰り】


おすすめ航空会社3:日本航空
え?JALがバリ島に就航してたのって90年代じゃなかったっけ?と思った方。はい、確かに昔、日本航空(JL)がバリ島便を数年間飛ばしていた時があったのですが、残念ながら撤退してしまいました。ジャカルター東京間のプレエコが店頭割引セールやっていたのも懐かしい・・・。
その後、2018年から、日本航空はガルーダインドネシアとコードシェア便を開始したのですが、燃油サーチャージの高騰を受け、JALのサイトでバリ島便を買おうとすると、目の玉が飛び出る高さでした。


ところが、今JALは自ら就航するのでなく、他航空会社とのコードシェア便を増やすことでネットワークを広げようという戦略に転換し、2024年秋、日本航空とガルーダ航空は、単なるコードシェア便にとどまらず2025年春から共同事業を開始することになりました。
その効果でしょうか、現在JALのサイトで成田ーバリ島便が10〜11万円くらいで購入できるようになったんです!
実質運行はガルーダ直行便ですが、クセのあるGAの日本語ページより、最初から最後まで日本語で予約が完結できる日本航空は、使えます。



JALのサイトで購入できるフライト時刻は、上記、GAの直行便と同じです。
おすすめ航空会社4:中国南方航空
2025年に入り台風の目になってきたのが、中国南方航空(CZ)です。
最近チェックインバリのお客様で「CZ」という2レターコードで飛んでいらっしゃる方がちらほらいらして調べてみると、エコノミー往復サーチャージ込み約75,000円と、孔子様もびっくりの安さです。
フライトスケジュールも、乗り換え時間が長すぎず、行き帰り共同日着でわりとスムーズ。
羽田発:
【行き】
【帰り】
驚くのはまだ早い。成田発は乗り換え時間が8時間と長いですが、日によっては往復35,940円というフライトがあるんです。東京から沖縄行くより安いじゃん!2人合わせてもGA 1人分より安いじゃん!(帰りの乗り換え時間も3時間とスムーズ)
日本で中国からのインバウンドが多いように、バリ島も一頃より少なくなったものの、中国人旅行者が多い。日本ー中国間を行き来する中国人が多い+中国ーバリ島間を行き来する中国人が多い=需要増で航空券代が安くなる、という計算式が導かれます。
ちなみに中国南方航空のビジネスクラスは、東京ーデンパサール往復14万円台と、少ない予算でリッチな旅ができます。


おすすめ航空会社5:ベトジェットエア
時間はかかってもいいから、とにかく安くバリ島へ行きたい!という方へ。チェックインバリのお客様でも若い方(女性2人組が多いかな)の利用者が多いのが、ベトジェットエア(VJ)です。
朝成田を出発し昼過ぎホーチミン着。その日はホーチミンで一泊し、翌朝ホーチミン発バリ島行きに乗りデンパサールに昼到着。帰りは午後デンパサール発、ホーチミン、またはハノイに夕方到着し、深夜便に乗り換え翌朝8時に成田帰国というパターンです。


いずれも乗り換え時間が長いのが玉に瑕ですが、注目すべきは料金で、預け入れ荷物20kg可、機内食、往復サーチャージ込みで約55,000円と、おそらく日本発バリ島便でも最安値クラス。
行き、または帰りに、ベトナム観光して、バリ島も行けて5万円台で収まるなら、考えても良いフライトです。
ちなみにベトジェットエアは、料金がもっと高くなりますが、一応羽田便もあります。
おすすめ航空会社6:マレーシア航空、バティックエアー
激安でもフライト時間が長いのは嫌だ、かといって航空券は安く抑えたいという、フライト時間、スケジュール、料金のバランスが良いのが、マレーシア航空(MH)です。
マレーシア航空は成田発があり、フライトは行きが夜便で、バリ島到着した時は若干眠気が襲いますが、チェックインしたらプールで昼寝すればよいし、帰りのフライトはスムーズ。料金は「通常価格」がエコノミー往復約10万円です。
【行き】
【帰り】
上記だけみると「航路的に時間がかかるし料金もそんなに安くないじゃん」と思いますが、マレーシア航空は、日本路線を頑張っている航空会社の一つで、ほぼ毎月セールをやるんです。
安い「セール価格」だと往復5〜7万円台、ビジネスクラスでも安いと16万円台であり、フライトは新しく綺麗で、タイミングが合えば、使い勝手の良い航空会社です。


ちなみにチェックインバリのお客様を拝見していると、マレーシア航空は関空発の関西圏の利用者が多いようです。理由は非セール期間でも往復7万円台と、レガシーキャリアでは破格の安さだから。行きはクアラで1泊する必要がありますが、帰りは約12時間と、コストパフォーマンスは高いといえるでしょう。
ところで、バティック エア マレーシア(OD)が、成田ークアラルンプール経由ーバリ島便を飛ばしており、安い時で往復6万円台で購入できます。バティック エアは格安航空会社ですが、安いわりに機内Wi-Fiが無料なので一考です。
おすすめ航空会社7:フィリピン航空
地球儀をみるとわかりますが、日本とバリ島を線で結ぶと、フィリピン上空を飛びます。
直線航路=移動時間が少ないマニラ乗り換えのフィリピン航空(PR)を利用されるお客様も多くいらっしゃいます。
【行き】
【帰り】
行き帰り共羽田が利用でき、行きは9時間50分と早っ!帰りの乗り継ぎ時間も3時間15分と許容範囲。おまけに料金がサーチャージ込みで約85,000円と安いです。
都心から成田までの時間とお金をかけるなら、羽田をうまく使ってサクッとバリ島行くのもありです。


おすすめ航空会社8:大韓航空
意外かもしれませんが、東京からバリ島へ飛ぶのに、大韓航空(KE)が候補になります。
コリアンエアーの強みは安いこと。8月のお盆時期でも往復10万円位で航空券が買えます。
ソウルを経由することで、方向的にバリ島といったん反対方向に飛ぶため、行きは約12時間、帰りが16時間と少し時間はかかりますが、大韓航空のマイレージ「スカイパス」は、有効期間が10年と半端なく長い上に、大韓航空とガルーダは、同じスカイチーム連合のため、貯めたマイルで、ガルーダの特典航空券に換えられます。
韓国にも旅行に行く方の中には、するするとマイルを貯めて、特典でバリ島に行かれる方も少なくありません。


おすすめ航空会社9:キャセイパシフィック航空
安さを追求する方の候補として、キャセイパシフィック航空(CX)があります。
成田発で、行きは18時間と香港で1泊する必要がありますが、帰りは 夕方デンパサールを出発し、香港乗り継ぎ時間が1時間15分、成田に朝7時前に到着する便が、6万円台で購入できます。
キャセイはSQなどに比べると、日程変更や万一の際のキャンセル条件が柔軟で、マイレージ会員になると、表示料金からさらに安くなる等、使い方次第で、お得な航空会社です。


バリ島行き航空券が安いのはどこの航空会社?
乗り継ぎ時間、乗り継ぎのしやすさ、食事や預け入れ荷物の許容度からしてシンガポール航空の安さが群を抜きます。シンガポール航空だと、探すとサーチャージ込みで6万円台のチケットもあります。
多少時間はかかりますが、フィリピン航空、マレーシア航空はガルーダの直行便より安いです。
激安狙いなら、中国南方航空。そして多少時間はかかりますがベトジェットエア。
穴場は日本航空で買うGA直行便、そしてGAのジャカルタ乗り換え便です。
2023年から2025年にかけて、東南アジア諸国は完全に需要が回復し、勢いに乗って、東南アジアの航空会社が日本マーケット向けに頻繁にセールを行っています。
安い航空券を購入するコツは、
- 航空券検索サイトで、フライト時刻と料金の目安をつかみ
- セールをやっている航空会社を探したら
- オフィシャルサイト、または航空券予約サイトで航空券を買う
という作戦がおすすめです。
航空券を検索するとき、各社の日本語サイトで行き帰りの発着都市を入力する際、日本語で東京、羽田、デンパサールと入力もできますが、「NRT」「HND」「DPS」と3レターコードで入力した方が素早く検索できるので、自分が利用したい空港の3レターコードは覚えておきましょう。
直航便は早いけど、乗り継ぎ便のほうが安く、思ったほど時間がかからずバリ島へ行ける
インドネシア、シンガポール、マレーシア、タイ、ベトナムといったアセアン諸国は、各国を行き来する障害を低くする規定を設けており、実際に往来する人の数が非常に多いため、便数も多くまた航空券代も安いです。
例えばシンガポール航空は、シンガポールからデンパサールへ毎日5〜6便飛ばしている上に、シンガポールーバリ島往復約33,000円とべらぼうに料金が安いです。


運賃が安く便数の多い東南アジアの航空会社を使うと、乗り継ぎもスムーズでフライト時間も10〜12時間と、半日あれば飛ぶことができるので、おすすめです。
乗り継ぎ便はトランジットの手間がかかりますが、同じ航空会社であれば、出発地日本で預けた荷物は、到着地バリ島で受け取ることができ便利です。途中の乗り換え空港で、お茶をしたり買い物を楽しんだり、もし時間に余裕のある方は、ストップオーバーと言って乗り継ぎ地で1、2泊してバリ島と合わせて2都市を楽しむのもアリです。
自分の旅のスタイルにあった航空会社を選びましょう。
※記載の便名、出発時刻、到着時刻、料金は時期によって変わります。