バリ島旅行で泊まる場所を調べていると、ホテルとヴィラと2種類のタイプがあることがわかります。
ヴィラの本来の意味は「別荘」で、バリ島の場合「平地に建てられた一戸建ての客室」を指し、たいがいの専用のプライベートプールが付いています。
ヴィラって設備やサービスは充実してるの?
ホテルの中にヴィラカテゴリーの部屋があるけど違いは何?
初めてヴィラに泊まるんだけど、あえてデメリットも知りたい
本記事では、これまで何百というバリ島のホテルとヴィラを見学し、また実際に泊まってきたホテル通のマーニが、バリ島のヴィラについて詳しく説明します。
これを読むと、次回のバリ島旅行でより自分にあったヴィラを選ぶことができます。
バリ島でホテルとヴィラの違いとは?
はじめにホテルとヴィラの違いですが、バリ島では、おおまかに言うと
- 2〜4階建てのビルディグに十数の部屋があり、その一室に泊まるのがホテル
- 平屋の一軒家で、専用庭と専用プールが付いているのがヴィラ
と呼ばれています。
ハワイ等では、大きなお屋敷一軒家で専用のメイドさんが付いた個人の別荘を、1週間単位でバケーションレンタルするタイプをヴィラと呼んだりしますが、バリ島では「ホテルの部屋が平屋のプール付きになった」と思って大丈夫です。ホテルなので、1泊単位で泊まれます。
普通にフロントでチェックインして、宿泊者共有のレストラン、プール、スパで、食事したりマッサージを受け、最後またフロントでチェックアウトする。過ごし方はいたってホテルと同じです。
部屋全部ヴィラのホテルもあれば、100室のうち80室がビルディングタイプ、残りの20棟がヴィラというホテルもあります。
中には、チェックインカウンターがあるだけで、共有プール、スパ、レストランがないところもあります。レストランがないヴィラでも、スタッフさんに言って、食べ物をデリバリーしてもらったり、外部からマッサージセラピストを呼んでもらうことができます。
バリ島のヴィラの種類
バリ島でヴィラと呼ばれるアコモデーション(宿泊施設)は、その造り、建て方によって主に3種類に分かれます。
一軒家タイプ
壁に囲まれた一軒家の造りで、入るとお庭にプールが付いています。バリ人が住む住居は、バレと呼ばれる屋根だけで壁のない開放的な東屋があり、そこで過ごすことが基本です。
バリ島のヴィラの大半は、そうしたバリの伝統建築を踏襲し、通常はリビングルームがオープンエアスタイルになっています(屋根はあるけど壁がない)。またバスルームもオープンエアが多いです。
コテージタイプ
平屋の大きな建物を複数、たいてい4つに区切って泊まるタイプです。隣の部屋と壁を接することになりますが、入り口はそれぞれ別で、また部屋の前のスペースは自分達だけなので、感覚としては一軒家タイプのヴィラのように使えます。プライベートプールは付いてないことがほとんどです。
中には二階建ての部屋が複数横につながる長屋タイプもあります。隣の部屋と壁でつながっていますが、中に入るとマンションのような作りで、庭にはプラベイートプールがあり壁があるので、のぞかれる心配がありません。
ヴィラの中には、プールの付いていないタイプもあります。プールがないと魅力半減のように思いますが、朝から晩まで二人っきりでヴィラ内で過ごすと息がつまるから、昼間は共有プールを使い、ヴィラはプールが付いてなくてもいい、という人もたくさんいます。
プール付きビルディングタイプ
最近増えているのが、2〜4階建てのビルディング棟で、2階、3階は普通のホテルの部屋なのですが、1階は部屋の前にその部屋専用のプライベートプールがあったり、または最上階の4階の部屋専用の屋上プライベートプールがあるタイプを変則的にヴィラと呼ぶことがあります。
隣の部屋と壁はくっついていますが、通常部屋がものすごく広く、リビングルームやダイニングがついて、まるで一軒家タイプのように使えます。
バリ島のヴィラに泊まるメリット
ヴィラの特徴がわかったところで、さて実際泊まると、どうなんでしょう?マーニもバリ島のヴィラは数多く宿泊してきましたが、ヴィラにはヴィラの良さがあります。
メリット1 完全プライバシーが保てる
ヴィラのうれしい点は、プールの周りに塀(へい)があるので、ぶっちゃけ朝起きて、どんな格好をしようと、夜中まで起きていようと、誰に見られることなく誰に迷惑かけることもなく、完全に自分達だけの空間を持てることです。
食事をルームサービスで取れば、朝から晩まで、部屋の清掃と配膳スタッフを除き、誰にも会わずに過ごせます。
部屋の前にドンディスターブサインを出して、食事をヴィラのキッチンで自分で作れば、24時間、100%誰にも会わずに過ごせます。
誰にも会わないことがいいか悪いかは別にして、ビルディング棟のホテルと比べてプライバシーが確保できることは間違いありません。
横着だけど、ヴィラなら、朝からメイクして着替えてレストランへ行って朝食を食べる面倒が無いから、1日ゆったりと過ごせます。
おこもりできるので、芸能人や海外のセレブに、バリ島のヴィラは人気です。バリ島でサミットがあった時には、アラブの王族がセントレジスホテル全体を貸し切ったことがありました。中には1泊100万円のヴィラもあります。
メリット2 生活音から解放される
日本のビジネスホテルに泊まったことがある人で、深夜ホテルに戻ってきた酔っ払いが外廊下で騒いでたり、ビジネスマンが早朝から荷造りする音が聞こえてきたり、という経験をお持ちの方はいませんか?海外のホテルで、歩く音が上の部屋から聞こえてきたり、トイレを流す音で目が覚めてしまった、という方もいるでしょう。
ビルディングタイプのホテルは、部屋と部屋が壁でくっついているため、周囲の音を完全に遮断することが難しいですが、独立した建物であるヴィラの場合、そうした心配がありません。
最もヴィラでも、プライベートプールで泳ぐ隣のヴィラから、マイケルジャクソンが大音量で聞こえてきてうるさかったという話もありますが(笑)、基本ヴィラであれば音の問題が解決されます。
メリット3 広いリビングルーム&ダイニングで自宅のように過ごせる
バリ島にあるヴィラは、プライベートプールがある他に、リビングルームがとにかく広い、という特徴があります。
壁やガラスで遮られないオープンエアなので、とにかく解放的。この開放感を一度味わうと、ビルディングタイプのホテルが窮屈に感じるでしょう。
また通常ヴィラのリビングにはキッチンも付いています。まあ、海外旅行先で自分で料理するする人は少ないでしょうが、キッチンがあると、朝食時スタッフが材料を運んできて、目の前で卵を焼いてくれるので、熱々を食べることができます。
小さなお子さんのいるファミリーだと、部屋にキッチンがあると、現地の食事が食べられない子供にインスタントの味噌汁を作ったり、スーパーで買ってきた南国フルーツを切ったりと便利です。本格的に料理する人はキッチンにガスがあるか、IHか確認しておくとよいでしょう。
メリット4 ホテルと変わらない共有施設を使える
通常ホテルには、フロント、レストラン、プール、ジム、キオスク、スパ、キッズクラブ等の共有施設がありますが、バリ島では、ヴィラも、一般的にこうした共有施設を持っています。
例えば、お腹が空いたらヴィラの中で食べるのではなく、自分のヴィラを出て眺めのよいレストランに出向いて食事をしたり、気分転換に大きな共有プールで泳いだり、設備の整ったスパでマッサージを受けたりできます。
ヴィラの中には、こうした施設を持たないところ、または一部しか持たないところもあります。共有レストランや共有プールがないと、朝から晩まで自分のヴィラだけで過ごすことになりますが、その分料金が安くなるメリットがあります。
施設を持つ持たないに関わらず、部屋の清掃、車の手配、緊急時の対応等、サービスはホテルと同じなので、宿泊する分には問題ありません。
メリット5 プライベートプールを使った素敵な演出やイベントができる
まずは下の写真をご覧ください。プール一面に敷き詰めた花花花!
バリ島のヴィラはたいがいプライベートプールの脇にダイニングテーブルがあるので、プライベートプールに花を敷き詰め(フラワープールデコレーションと呼ばれます)、ロマンティックディナーと呼ばれるイベントをすることができます。お客さんの中には、あまりの感動で泣き出してしまう方もいるそう。
花を敷き詰めなくても、ヴィラの庭にキャンドルライトを置いて食事をしたり、アメティスヴィラでは、プライベートガーデンシネマと言って敷物と特大スクリーンを設置して二人で好きな映画を見たり、中にははじめからマッサージベッドが付いていて、セラピストさんがヴィラの中でマッサージしてくれたりします。
BBQセットをヴィラの庭に設置して、星空の下でプライベートBBQ(バーベキュー)をすることもできます。スタッフさんとコックさんが設置から調理まで全部やってくれるので、ゲストは何もせず、食べるだけ(笑)。煙がもうもうと出ますが、屋外なので心配無用。
プライベートヴィラならではの演出やイベントができるのが、ヴィラ滞在の魅力の一つです。
メリット6 ホテルとそれほど変わらない料金で泊まれる
以下の写真をみてください。上がマヤ ウブド リゾートのインプレッシブ フォレスト スイート、下がヘブンリー ジャクジー ヴィラ。前者は48平米のビルディングタイプ、後者は245平米お庭にジャクジーが付いたヴィラタイプで、料金差なんと約9,000円だけ(968,000ルピア)。ヴィラは高いように思えますが、バリ島の場合、思ったほど高くありません。
また物価や環境が違うので一概に言えませんが、リゾート地として有名なハワイのヴィラがあまりに高く、ハワイ通の方が、バリ島に鞍替えすることも多いんです。一例を挙げるとハワイの2分の1の料金でヴィラに泊まれたりします(以下オフィシャルサイトより。1泊2名朝食付き税サ込み)。
- フォーシーズンズ リゾート フアラライ ハワイ:プール無しスタンダードタイプ、59平米の客室・・・約306,000円(プールサイドルーム、約2,207ドル)。
- フォーシーズンズ リゾート バリ アット ジンバランベイ:プール付き250平米のヴィラ・・・約152,000円(ジンバランベイヴィラ、約16.284,000ルピア)。
バリ島のヴィラは安いので、ハネムーンだけでなく、普通のカップルやファミリーの方でも泊まりやすいです。
ヴィラのデメリット
とても快適なようですが、ヴィラにはデメリットもいくつかあります。
デメリット1 リビング、バスルームがオープンエアーなので暑い
ヴィラは、開放的な分、リビングルームやバスルームにエアコンがないので昼間は暑すぎたり、洗面台でお化粧するのに汗でデロデロと、いったデメリットがあります。
こうした不便を解消し、リビングルームやバスルームがインドアでエアコンが効くタイプのヴィラもありますが、料金は通常より高くなります。
デメリット2 虫が自由に飛んでくる
オープンエアのリビングやバスルームにいると、ときおり天井からヤモリが「チ、チ、チ」と鳴く声が聞こえてきたり、特に夜になると、光を求めて蚊や虫が飛んできたりします。
ただ、こればかりは南国なので仕方ないですね。ビルディングタイプの部屋でも、ベランダで夜涼んでいれば虫は飛んでくるし、オシャレなレストランでも、オープンエアテーブルの下には対策のため蚊取線香が置かれています。ヴィラも定期的に敷地内に駆除噴霧を撒いて対応をしています。
その分、自然に直接触れあえるのヴィラの良さです。朝起きると庭に遊びに来た鳥のさえずりが聞こえてきたり、風に吹かれてプールにフランジパニの花びらが浮いていたり、昼間の暑さも夜風も自然に包まれる開放感は、ホテルステイには体験できない感動です。マーニは夜になると、プライベートプールにぷかぷか浮かびながら、星空を眺めて楽しんでいます。
なおヴィラには、虫除けスプレー、電子蚊取りマット、蚊取り線香が用意されているので利用しましょう。また個人的にも防虫スプレーやクリームを塗って対応するとよいでしょう。
もし電子蚊取りマット、蚊取り線香が足りない場合、フロント言うとたいてい予備を持ってきてくれます。追加料金は取られません。マーニは、万一ホテルに予備がない場合に備えて、バリ島に到着したらコンビニやスーパーで蚊取り線香を買うようにしています。1セット100円程度と安く、リビングに1個、ベッドルームに1個、バスルームに1個と、あちこちに置くようにしています。寝ぼけて、蹴り飛ばさないように(笑)。
デメリット3 個人経営のヴィラは管理が甘いところがある
バリ島のヴィラは、ホテル運営会社がマネジメントするヴィラと、オーナー個人でマネジメントするヴィラとあります。
後者の場合、管理がしっかりしてくれればよいのですが、オーナー不在が多かったりすると、泊まりに行ってみたら、掃除がイマイチだったり、プールの水質が悪くて濁っていたりと、きちんと管理されていなかったりする場合もあります。
また緊急時、フロントに電話しても、フロントスタッフは夜間自宅に帰ってしまっていたりするので、困った場合の対応をしてくれません。Airbnb等、個人経営のヴィラに泊まる場合は、そういったリスクを考えて利用しましょう。
バリ島のヴィラに泊まると広い空間でプライベートプールで楽しめる
バリ島のヴィラステイには、ハワイ等と比べ安い料金で泊まれ、開放的な空間、プライバシー等、一度泊まると虜になります。
バリ島にはたくさんのヴィラがありますが、プールのある無し、広さ、施設の充実度によって料金が異なるため、自分の旅の目的やスタイルにあったヴィラを選ぶのをおすすめします。確かにデメリットもありますが、それを上回るメリットがあるのがバリ島のヴィラです。どうしても虫が苦手な方は、全てインドアになるヴィラを選ぶとよいでしょう。
ぜひ一度バリ島のヴィラに泊まってみてください。チェックインバリではスタッフが厳選したヴィラを予約できるので、お気軽にお問い合わせください。