バリ島の中でも一際リゾートの雰囲気あふれる地区がヌサドゥアです。
政府主導で開発されたバリ島有数のリゾートリアで、エリア全体が整備されており、道路は広く清潔で、治安も良好。南国リゾートにふさわしい優雅な雰囲気が広がっています。
ヌサドゥアでおすすめのホテルは?
自分が泊まるホテル以外でおすすめのレストランは?
スパを受けたいんだけど往復送迎してくれるスパはある?
バリコレクションというショッピングモールでは何が買えるの?
本記事では、ヌサドゥア開発当初からほとんど全てのホテルに宿泊してヌサドゥアを知り尽くしたマーニと、隣接するベノア地区にも詳しいフラニーが、観光スポット、おすすめホテル、グルメ、ショッピング、モデルコースをご紹介します。
なお他エリアについては以下をご参照ください。
バリ島ヌサドゥアの特徴
「ヌサ=Nusa=半島」、「ドゥア=Dua=2つ」という名前の通り、地図を見ると2つの半島を挟む、全長7kmの白砂のロングビーチがヌサドゥアビーチです。

1970年代、バリ島は今ほど観光客が多くなく、というのも国際水準のインターナショナルホテルがなかったことが原因でした。そこでインドネシア観光省が、外国人旅行者を増やし自国観光業を発展させるために選んだのがバリ島です。

当時リゾートエリア開発にあたり、タナロット寺院のあるバリ島西部地区やブサキ寺院のあるバリ東部が候補にあがっていました。しかし空港にも近く、また開発にあたり地元バリ人への影響も少ないと判断されたヌサドゥアに白羽の矢が立ったのです(元々水が少なたいめに農業に適さず住民も少なかった土地だった)。

なによりヌサドゥアが選ばれた最大の理由は、美しい海と白砂のビーチです。

バリ島の海岸は、どちらかというと黄色がかった砂が多いですが、ヌサドゥアの砂は別格に美しく、また海も遠浅で波も穏やかです(下の写真は、メリアバリに飾られている1960年代のヌサドゥアを写した貴重な写真)。




国際ホテルを誘致をするため、インドネシア政府はヌサドゥアに300ヘクタールの土地を確保しインフラを整備し、ハイアット、ヒルトン(現アヨディア)、シェラトン(現ザ ラグーナ)等、数軒の大型ホテルがオープンしたのが1980年代半ばです。

当時、バリコレクションはなく、プトゥリバリ(現メルサカ バリ)の隣の野っ原に、掘っ立て小屋のようなレストランが1軒だけあったのを覚えています。しかし、それもすぐ取り壊され、今ではご存じの通り、数多くの高級ホテルが軒を連ね、結果的にヌサドゥア開発は大成功を納めました。

ちなみにヌサドゥアから遅れること10年後、1990年代後半から、ヌサドゥアの北方の岬、ベノアに、コンラッドをはじめとするリゾートホテルがオープンしました。

ヌサドゥアエリアは、ゲートでセキュリティチェックを受けないと中に入れず、基本的に一般バリ人は入場できません。中は、整備された道路と広い芝が敷き詰められ、ローカルなバリとは別次元の世界となっています。

そのため、バリ島好きの人の中には、ヌサドゥアなんてバリ島じゃない、という人もいますが、整備された場所で、安心してリゾートを楽しむのもバリの一つの楽しみ方です。

アジアに初めて旅行する人等、バリに慣れてない人であれば、まずヌサドゥアで設備の整ったホテルに泊まり、そこを拠点に各地を旅し、少しずつバリ島に慣れていくと良いと思います。

空港から車で行く場合、バイパス通りを行くルートと、海上高速(有料)を使うルートがあります。バイパスを通ると車で約40分、海上高速は25分くらいです。渋滞がない時間帯はバイパスで、渋滞がある時は高速でと、使い分けるのがポイントです。他エリアとの所要時間(車) は以下の通りです。
- ングラライ空港から25~40分
- クタ、スミニャックから40〜50分
- ジンバランから20~30分
- サヌールから35分(高速利用)
- ウブドから2時間
ヌサドゥアの観光ベスト3
上記のヌサドゥア開発の経緯からわかる通り、ホテルとビーチしかないヌサドゥアは、正直なところ観光スポット的な場所はありません。
混雑とは無縁の、なんでもそろったリゾートホテル内で、朝から晩までプールやビーチでダラダラ過ごす、というのが「正当な(笑)」過ごし方だからです。

それでも、外へ遊びに行きたい人のために、ヌサドゥアの観光ベスト3をあげてみましょう。
遊び方1 マリンスポーツをする
ヌサドゥアビーチは規則として、ジェットスキーなど動力を使うマリンスポーツが禁止されています。

しかしお隣のベノアエリアは、港があるため、規則が緩くマリンスポーツが盛んです。

パラセイリング、ジェットスキー、シュノーケリング、フィッシング、クルージング等、海で遊びたい人は、ベノアで遊びましょう。




なお、ヌサドゥアビーチ沿いのホテルの中には、目の前の海で、SUP、カヤック、シュノーケリングできるところがあります。

ヌサドゥアビーチは基本的に遠浅で、クタと異なり波が穏やかなので、波打ち際で軽く泳いだり、パシャパシャ水遊びできます。
遊び方2 ホテル内でバリ島伝統文化を体験する
店の出店や、個人所有の住居が禁止されているヌサドゥアは、バリローカル文化とは隔絶された、ある意味陸の孤島です。

煩わしい現世とは無縁の場所だからこそ、日常を忘れたリゾートライフが輝き、命の洗濯ができるのですが、せっかくバリ島に行ったのにリゾートライフだけで終わっては、もったいない。

バリ島を代表する舞踊、音楽、絵画、彫刻など、バリヒンドゥー文化をぜひ体験してほしいというのがマーニとフラニーの願いです。

大型のリゾートホテルでは、バリ舞踊を見ながら食事できるディナーショーを開催しているホテルがあります。ダンスでは、通常、ガムラン楽器が使われ、バリ人が生で演奏するので、不思議な音色に耳を傾けましょう。

ヌサドゥアビーチホテル、アヨディアリゾート等、ヌサドゥア開発当時にオープンしたホテルは、今では貴重となった、手の込んだ彫刻装飾がホテル内のあちこちにあるので、鑑賞するのも楽しいです。

なお、エリア内にあるバリ太平洋博物館に行くと、バリ島を含む環太平洋の文化品、絵画、装飾などの展示を見ることができます。
遊びかた3 スパを受ける
ヌサドゥアには、ザ リッツ カールトン バリ、グランド ハイアット バリ、セント レジス バリ、ムリアなど、世界的に評価の高いホテルがあり、どのホテルにもクオリティの高いラグジュアリースパがあります。

目の前の海を見ながら、ひがなぼーっとするのも良いですが、バリ島のマッサージ技術は非常に高いので、せっかくなら南国の香りに包まれながら、ハイクオリティなスパでトラディショナルバリニーズマッサージを受ければ、日頃の疲れも吹き飛びます。

なお、ホテルスパは、ラグジュアリーな空間のため料金はお高め。一方、ヌサドゥアエリアの外側に、街中のスパがあり、街スパといっても技術は確かで、中には往復無料送迎をしてくれるスパもあるので、受けてみるのをおすすめします。
遊び方4 ホテル無料アクティビティとバリコレクション散歩
毎朝朝食ビュッフェをたらふく食べ、ランチはプールサイドでピザとパスタ、夜はビーチレストランでシーフードBBQ・・・と、ヌサドゥアライフを絵に描いたプランではありますが、帰国する頃には「持ってきたスカートが入らない!」「誰かと思ったら鏡に映っている自分が日焼けした熊だった」という事態を招きます(笑)。

そこでヌサドゥアにあるリゾートホテルの多くは、毎日日替わりで無料アクティビティを開催しています。

マーニも時々参加しますが、プールの中でのアクアビクス、広場でのモーニングヨガ、夕方砂浜でのビーチバレーなど、体を動かすアクティビティに参加できます。

めんどくさい方は、広いホテル内を歩いたり、ビーチを散歩するのも良い運動になっておすすめです。

おすすめはバリコレクションです。
店の出店が禁止されているヌサドゥアエリア内は、レストラン、お土産ショップは、全てバリコレクションと呼ばれるショッピングモールに集約されています。

そしてバリコレクションが広い!全部をくまなく歩こうとすると、1時間じゃ足りないかも。「バリコレクションエクセサイズ」というと大げさですが、運動がてらモール内を歩き、合間にカフェで休んだり、お土産を買ったり、食事をしたりすると、気分転換にもなって楽しいです。

バリコレクションは、ヌサドゥア、ベノアの主要ホテルとモールを結ぶ無料シャトルバスを運行しています。
ヌサドゥアの地図
ヌサドゥアは、開発経緯から、以下の3つのエリアに分かれます。北から南へと位置順に書くと
- ベノア・・クラブメッドより北のタンジュン ベノア
- 初代ヌサドゥア・・クラブメッドバリからアヨディアリゾートまでのビーチ沿い
- 後期ヌサドゥア・・セントレジスからリッツカールトンバリまでのビーチ沿い
となっています。
ベノアは、地図でいうとポコンと突き出た半島部分で、ほとんどのホテルが東海岸沿いにあり、通りには店が立ち並んでいます。初代ヌサドゥアは、政府が開発したリゾート地で、初期ヌサドゥアでは場所が足りなくなったので、南方にホテルが増設されました(=後期ヌサドゥア)。


簡単に言うと、ベノアと後期ヌサドゥアは、インドネシア人が出入りできお店もありますが、初代ヌサドゥアはゲートで検問があり、インドネシア人が制限された区域になっています。そのため、写真で見かける道路が整備されたきれいなをエリアに泊まりたい場合は、初代ヌサドゥアエリアとなります。
マーニやフラニーがおすすめするスポットを数字と色で表示しています(青=ホテル、緑=お土産ショップ、赤=レストラン&カフェ、紫=スパ、オレンジ=観光地)。
クラブメッドより北のタンジュン ベノア
半島を南北に走るプラタマ通り(Jl. Pratama)というメイン通り沿いに、ホテル、レストラン、コンビニ、両替所、スパが立ち並んでいます。東側のビーチ沿いにあるホテルは高く、ビーチに面していないホテルは安くなります。
店は立て込んでおらず、ポツポツある感じで、渋滞はありません。ベノアのホテルで外食する場合、通り沿いをてくてく歩き、良さそうなレストランでまず先にメニューを見せてもらい、内容が良さそうだったら入店する。ダメなら、次の店までまたてくてく歩く、という感じです。
①ノボテル バリ ベノア ②グランドミラージュリゾート ③アムナヤリゾートヌサドゥア ④ホテルニッコーバリベノア ⑤コンラッドバリ ⑥ロイヤルサントリアン
①ペピートスーパーマーケット
①スクンレストラン(アムナヤリゾート内) ②ブンブ バリ
①ロイヤルオーキッドスパ
①タンジュンベノアビーチ




クラブメッドバリからアヨディアリゾートまで
北のITDCノースゲート、西のITDCウェストゲート、南のIDTCサウスゲートを結ぶ、ビーチ沿いの開発エリアで、海沿いに高級リゾートホテルが立ち並んでいます。エリア内は店の出店が禁止されており、商業施設は全てバリコレクションというショッピングモールに集約されています。
ヌサドゥアに泊まると、昼間はホテルでくつろいで夕飯は買い物がてらバリコレクションに行ってビールなど買って帰る、というパターンになります。
ビーチ沿いには遊歩道があり、ヌサドゥアビーチホテルからアヨディアリゾートまでビーチを伝って歩けます。隣のホテルに行くのにわざわざロビーまで出てタクシーを拾わなくても、海側からサクッと移動できます。



他のホテルに入る時、稀に警備員に呼び止められることがありますが、レストランで食事する、といてば大丈夫です。
①ヌサドゥアビーチホテル ②ザ ラグーナコレクション ③パラディサス by メリア バリ④グランドハイアットバリ ⑤アヨディアリゾート
①バリコレクション
①マナライビーチハウス ②サルサヴェルデ ③パサールセンゴール ④ワルンバビグリンサリデウィバパッドビル
①フランジパニ エステティックス
①ヌサドゥアビーチ北側 ②ヌサドゥアビーチ南側 ③バリ太平洋博物館 ④ウォーター ブロウ ⑤ジョギングコース




セントレジスからリッツカールトンバリまで
ITDCサウスゲートを出ると一般道になりますが、ビーチ沿いにはシャングリア(建築中)、セントレジス、ムリア、ザバレ、アマンアットヴィラズ、ヒルトン、ケンピンスキー、リッツ、サマべと、高級ホテル銀座となります。
ホテルが続くラヤ ヌサドゥア スラタン通り(Jl. Raya Nusa Dua Selatan)は店がなく、ちょっとコンビニへということができないので、買い物や食事をする場合は、バリコレクションまで行くか、タクシーでパンタイムンギアット通り(Jl. Pantai Mengiat)、シリギタ通り(Jl. Siligita)まで行くと地元の店、コンビニ、ローカルレストラン、両替所があります。
①セントレジスバリ ②ムリア ③ケンピンスキーバリ ④サマべ バリ
①ココ スーパーマーケット シリギタ
①マナライビーチハウス ②サルサヴェルデ ③パサールセンゴール ④ワルンバビグリンサリデウィバパッドビル
①ザ カフェ at ムリア バリ ②コーラルレストラン ③カユプティ ④ボネカレストラン
①ゲゲルビーチ




ヌサドゥアの移動手段とモデルコース
ヌサドゥアエリア内は、流しのタクシーは基本的になく、フロントやベルに言ってタクシーを呼んでもらいます。タクシー料金は統一化されており、どのホテルでタクシーを呼んでも料金は基本的に同じです(町のタクシー料金より少し高いです)。
自分が宿泊しているホテルを起点に、タクシーで移動するのが良いでしょう。
なお、Grabですが、エントランスゲートまでは呼べるけど、ロビーまでは呼べないホテルがあるので注意しましょう。
モデルコース(11時間)






ヌサドゥアの歩き方の注意点
- ヌサドゥアエリア内はセキュリティがしっかりしているので特に心配することははありませんが、ガードマンも全てのポイントに待機しているわけではないので、夜、エリア内を一人で歩く時は注意しましょう。
- ベノアは、通り沿いにホテルやレストランが並んでいますが、夜10時を過ぎるとレストランも閉店し、通り沿いは人通りが少なくなるので徒歩で歩くときは注意。
- ヌサドゥアエリア内のホテルで、メータータクシーを呼んでもらうと、通常は契約しているタクシー会社の車が
- 配車され、通常より料金が高い場合があります。ブルーバード等、使いたいタクシー会社がある場合、会社名を指定して呼んでもらいましょう。ただしホテルによっては、契約しているタクシー会社しか呼べないところもあります。
静けさと高級感を兼ね備えたラグジュアリーなリゾートエリア、ヌサドゥア。白砂のビーチ、整備された街並み、高級ホテルやショッピング施設が揃い、絵に描いたようなリゾートライフを送ることができるため、カップルやハネムーナーに人気のエリアです。
また多くのホテルが、種類の異なるプールを備え、キッズ用プールを持つホテルも多いので、お子さんのいるファミリーにはうってつけの場所でしょう。子供はプールさえあれば朝から晩まで遊んでくれますからね(笑)。
ヌサドゥアは
- 静かにのんびり南国リゾートを楽しみたい方
- 高級ホテルやスパで贅沢な滞在をしたい方
- 小さな子ども連れの家族旅行でも安心できる場所を探している方
- ハネムーンや記念日旅行など、特別な思い出を作りたいカップル
- いっとき現世を忘れたいストレスフルな人
に向いています。
滞在そのものが特別な体験になる魔法のエリア、ヌサドゥアで楽しい思い出を作ったら、ぜひまたバリ島に行って、今度は別なエリアも体験してみてください。
ヌサドゥアの良さ、他エリアとの違いがわかり、なお一層バリ島が好きになるでしょう。