インドネシア(バリ島)へ外国人旅行者が30日以内の観光で入国するには、VOA(ビザオンアライバル)と呼ばれる到着ビザと、税関申告書(Customs Declaration)が必要となります。
VOAはバリ島、もしくはインドネシアの空港到着時にビザカウンターで取得出来ますが、2022年より事前にオンラインでも取得出来るようになりました。
本記事では、パソコン、スマートフォン等オンラインで「e-VOA(電子ビザオンアライバル)」と「e-CD(電子税関申告書)」を取得する手順を解説します。
また、電子税関申告書「e-CD」は入国時に必ず必要で、渡航3日前から取得できます。
e-VOAとe-CDの具体的なやり方
下の画面左のタブがe-VOAで、右のタブがe-CDのやり方になります。
準備する物
- パスポートの顔写真ページのJPG形式の画像:パスポートは見開きなので、片面が顔写真ページ、もう片面が白紙のページになっていますが、白紙のほうは含めません。
- パスポートの顔写真ページのPDF形式のファイル:10Mb以内。
- 自身の顔写真画像:顔の正面、400×600ピクセル以上。スマホの自撮りでオーケー。2Mb以内、Jpeg、Jpg、png形式。
- バリ島(インドネシア)から帰国(出国)する際の飛行機の便名と日付が書かれたPDF形式のファイル:例えば航空会社から送られてきたeチケットの控え、または航空券そのものをPDF化したもの。
- 宿泊先のホテル名と郵便番号:Googleマップでホテル名を検索し、コピーを用意しておくと便利。
- クレジットカード:VISA、MASTER、JCB。
e-VOAについて
- e-VOAは取得してから90日以内が有効期間となるので、旅行期間に合わせて取得しましょう。
- 一度に5名までの申請が可能です。
- インドネシアのVISAは、A1、A2、・・・、B1、B2・・・、E28、E31D等、数字とアルファベットの組み合わせで種類が分けられています。外国人旅行者が普通に短期旅行するのに必要なビザオンアライバルは「B1」です(後述の申請画面で説明します)。
e-VOAの申請のやり方
「e-VOA(電子ビザオンアライバル)」はインターネット検索すると、詐欺サイトや、高額な手数料を取るサイトがあるので注意が必要です。オフィシャルサイトから必ず申請して下さい。正規のURLは https://molina.imigrasi.go.id/ になります。
1)ビザの申請サイトが開いたら、「Apply」ボタンをタップ
2)最初の I am traveling on a passport from = パスポートはどこの国ですか?という選択肢から「JAPAN」を選択。
3)プルダウンから「JAPAN」を選択し終わると、自動的に2つ目のプルダウンが出てきます。
The main purpose of my visit to Indonesia is =インドネシア入国の主目的は何ですか?から「General、Family or Social(一般、家族訪問、交流)」を選択。
4)3つ目のプルダウン、The sub purpose of my visit to Indonesia is =インドネシア入国の副目的は何ですか?から「Tourism, Family Visit, and Transit(観光、家族訪問、乗り継ぎ)」を選択。
5)4つ目のプルダウン、I want to explore & Choose a visa = ヴィザの種類を選択 から「B1 – Tourism (Visa on Arrival)」を選択。すると、自動的に次の I am planning to stay = 滞在期間 が、30 days = 30日以内 が自動表示される。画面下、Type of Visa B1 の表示を確認したらDetail & Applyをタップ。
6)ポップアップ画面が出て、Visa on Arrival = B1 Visaの概要が表示されるので、そのまま[Apply]をタップ。
7)すると以下の画面になる。ステップ順序を色で表示してるっぽいが、無視して画面を下へスクロールすると・・・
8)Personal Informationという、画像のアップロード画面が出てくるので、パスポートっぽいイラストの [Upload)をタップし、あらかじめ用意したJPEG形式のパスポート画像ファイルを選択してアップロード。
ちなみに、下の見本のように、顔と文字が読める向きである必要があります。画像が横向きで保存されてる場合、あらかじめ画像を回転させておきましょう。
9)次に、能面風イラストの[Upload]をタップし、顔写真画像をアップロード。成功したら [Next] をタップ。
10)すると、緑色チェックマークの Read MRZ Success = アップロードは成功したよ という画面になるので、スクロールして画面下の[Yes]をタップ。
11)いよいよ入力画面登場。スクロールして、Full name = 名前のところまで移動。ちなみに赤色のアスタリスクマークは必須項目。
12)Full name = 名前 に半角ローマ字で名前を入力。Sex = 性別 を選択。男性はMALE、女性はFEMALE。Place of Birth = 生まれた場所 は、TOKYO、HYOGOなど、都道府県名をローマ字で入力。Date of Birth = 誕生日 を選択。Phone Number = 電話番号 は日本の国番号(81)を付けて最初のゼロを取る。例えば「090-1234-5678」だったら「819012345678」と入力。03-1234-5678だったら「81312345678」と入力。
13)下へスクロールして Document Type を見ると、先ほどアップロードしたパスポート番号等がすでに自動入力されているが、OCRの精度が悪く間違って入力されることがあるので、確認して適宜修正。合っていればラッキー。
バリ島空港のイミグレで、ここで入力したパスポート情報と、実際のパスポートの照合を係員が行うのですが、もし入力内容が違っていると、その場で新規に取り直し(あらたにVisaを購入し直し)させられた、との情報があるので念には念を入れてチェックを!
14)パスポート情報が間違ってなければ、次のAddress in Indonesia = インドネシア滞在先 に進む。一番上のプルダウンで、[HOTEL]または[Villas]を選択。自分の予約したホテル名が「何何ヴィラ」であっても、特に差はないので[HOTEL]を選んでもOK。また複数の宿に宿泊する場合、どこか一つを選べばOK。
15)[HOTEL]の下、Address =住所ですが、ここでポイント。
Googleマップで自分が泊まるホテルを検索すると住所が表示されます。例えばヌサドゥアにあるカユマニスヌサドゥアホテルをGoogleマップで検索すると、
Kayumanis Nusa Dua Private Villa:
TDC Area, Jl. Nusa Dua, Benoa, Kec. Kuta Sel., Kabupaten Badung, Bali 80363 インドネシア
と表示され、一番最後の数字の「80363」が後で使う郵便番号で、80363より前の部分が住所になります。そして、Addressのところには、住所全部を入力しても良いし、ホテル名だけを入力してもオーケーです。
16)Postal Code = 郵便番号を入力すると、Province 以下が自動入力されます。
17)Adrressの下、Main Document ですが、説明文章では、パスポート以外の身分証明書をアップロードせよ、と書いてあり、厳密にはパスポート以外の証明書、例えば日本の免許証等をアップロードします。実際日本の免許証のファイル(日本語のものでOK)をアップロードできます。ただ、現地イミグレで該当書類を見せてと言われる可能性があるので、そのままパスポートの顔写真ページのファイルでOKです。
アップするファイルは、PDFでないとだめです。8)でアップロードしたJPGのパスポート画像をアップロードしようとするとはねられます。しかも10Mb以内である必要があります。iPhoneの場合、写真アプリのアルバムで該当写真を選択→共有からプリント→さらにシェアアイコンからiCloud、または所定の保存先を選択すると、PDFになります。
18)Return Ticket = 帰りの航空券 をアップロード。これもPDFである必要があります。
19)ここまで来たら、あと少し!EmailとEmail Confirmationの欄にメアドを入力。[Next]をタップ。
20)すると、ビックリマークが出て一瞬心臓に悪いですが、 Are you sure want to continue application ? = この内容であってますか?で[Yes]をタップ。
21)これで終わりかと思いきや、最後全項目をチェックさせるページが出てくるので、□Check? に全部印を付ける。
22)全項目チェックをつけ、画面最下部、I, the Applicant hereby・・・ = 全ての内容に相違ないことを認めます、の欄にもチェックを付けて、[Save]をタップ。
23)また、Are you sure・・・が出てくるので[Yes]をタップ。
24)すると、Batch No.と数字が書かれた、バッチページ=一覧リストになります。これは一人で複数のVisaを持つ人や、ヴィザをまた使いたい人が、申請したVisaを管理するページです。気にせず画面下部の[Submit]=送信をタップ。
25)ここで、Do you want to save this data as Guest or save this data with Register? = 一回限りで登録しますか?それともまた次回もこのデータを使いますか?と出てきます。普通に旅行するなら、[As Guest]を選択。Guestを選択しても、またバッチページに戻れます。ちなみにこの時点で、最初に入力したメアド宛に、バッチ画面へのURLを記したメールが届きます。
26)Success = 成功 とうれしい文字が現れるので当然[OK]をタップ。
27)すると、24)で見たバッチ画面に戻りますが、デジャブじゃないので落ち着いて画面を右にスクロールすると、Waiting For Payment = 支払いがまだです という水色のアイコンが見えるので、右の[Payment]をタップ。
28)以下の画面に切り替わるので、下までスクロールして[Payment]をタップ。赤いタイマーみたいのは無視してよいです。
29)最後の支払い画面になります。Visa代は500,000ルピアですが、カード手数料3.9%が加算され、519,500ルピアの支払いとなります。
30)料金を確認したら、クレジットカードの番号を入力します。
31)カードがきちんと支払われると、「Payment Successful」の画面が出て、メールでも支払い完了の内容が届きます。
32)支払いが完了するとメールアドレスにビザが添付され送られてくるので、プリントアウトして完了です。ビザが見当たらない場合は、Downloadボタンをクリックしてビザをダウンロードしてください。スマホに保存した画面提示だけでは認証されないので、必ずプリントアウトして入国時のイミグレーションカウンターでパスポートと一緒に提出して下さい。
e-VOA、e-CD登録のポイント
今回は2024年4月当時の情報を掲載していますが、e-VOAは、始まってから何度か申請方法が変更されており、今後も申請の流れが変わるかもしれません。
またe-CDに関しては、以前はアカウントを登録してから、申請と言う流れでしたが、現在は短期旅行者の場合はアカウントを取得せずとも申請が可能となっています。
実際のところ e-VOAは取得したほうが良いのか?
今回マーニがe-VOAを取得しようとしたところ、途中まではできるのですが、何度やっても完了までいかない!
時間帯を変えたり、端末を変えたり、画像のサイズや容量を変更したり等、あらゆるパターンを試みるもできませんでした。同じ画像なのに、正常にアップロードできる場合とできない場合があるなど、大元のサーバーが安定していないのが原因だと思われます。
結局e-VOAはあきらめて、バリ島空港のVOAカウンターに行ったら、数人が並んでるだけで所要時間3分。あっという間に購入できました。僕の時間を返して・・・。
ただし、空港でVOAを買う人と、事前にe-VOA手続きした人とでイミグレが別になり、空港でVOAを買った人のイミグレは長蛇の列でした。20分位並んだかな。
空港で行列に並びたくない人、年末年始などのピークシーズンで空港が大混雑する時は、e-VOAがおすすめですが、オンライン手続きが難しかったり、マーニのように何度やってもできなかった人は、空港で多少行列するものの、入国はできるのでご安心を。
e-CDも、日本出発までに間に合わなくても、ングラライ空港到着して税関脇のデスクで、スマホを使って申告手続きができるのでご安心を!